「個人で日本製品を海外に転売したい」
「おすすめの販路はどれ…?」
「個人輸出のメリットや注意点も教えて欲しい!」
海外で日本製品は、日本以上に高値で取引されるものもあるほど人気があります。
しかし、まだまだ海外に向けての日本製品の個人輸出を始めている人は多くありません。ほとんどが国内向けにせどりをしており、多くの競合としのぎを削ることになります。
海外向け輸出であれば国内せどりほど競合は多くないため、差別化を図りやすく、利益を出せる可能性があります。海外輸出は手間や労力は大きいものの、実績を出しているセラーは少なくありません。
本記事では、2,500名を超える物販スクールを運営する物販ONE®代表のかずが、海外輸出について以下の内容を解説します。
- 日本製品を海外に個人輸出する際の販路
- 個人輸出をするメリット
- 海外販売をする際の注意点
- 海外販売をする際のおすすめ商品
海外向けの個人輸出のノウハウが理解でき、スタートするきっかけになるので、ぜひ最後まで読んでください!
日本のものを海外に個人輸出するときの販路5選
日本の製品を海外に輸出する際のおすすめの販路を5つ紹介します。
- 海外のECモール
- 代行会社
- 自社サイト
- 現地スタッフとのパートナー契約
- SNS
それぞれ見ていきましょう。
1.海外のECモール
海外のECモールを使うことで、最小限の手間と労力で海外のユーザーへ商品を販売できます。とくに、世界的に知名度の高い以下のようなECモールを利用すれば、利用者は集客をせずとも自分の商品を何万人もの人に届けてくれます。
eBay | ・世界190カ国へ出品できる ・決済システムはPayPayが使用できる ・新品の売買がメイン |
Amazon | ・世界20カ国へ出品できる ・アメリカではEC売上が第一位 ・FBA倉庫がさまざまな問題を解決している |
Etsy | ・ハンドメイド品ヴィンテージ品が中心 ・アーティストと直接つながれる ・日本語でのストア開設が可能 ・190カ国以上の国、地域で利用できる |
minne | ・日本最大級のハンドメイド商品を扱うECサイト ・2019年から海外販売に対応 ・現地語を使用する必要なし |
Tmall Global | ・法人向けなので手続きが面倒 ・市場が中国なので成功すれば桁違いに儲かる |
また、ECモールはすでに世界へ向けての販売のフォーマットや決算システムなどが出来上がっている場です。既存のシステムを利用すればよいので、さまざまな時間や費用の負担が抑えられるでしょう。
- 集客しなくても商品を見てもらえる
- 販売フォーマットの作成が不要
- 決算システムの構築が不要
- 英語でのコミュニケーションが不要
お金や時間の節約ができ、安心感を得られるところが大きなメリットです。
2.代行会社
代行業者を利用すれば、海外の個人や企業が自分のECサイトやオンラインストアを通して簡単に日本の商品を海外販売できます。代行業者が間に入って購入するので、セラーが直接バイヤーとやり取りすることはありません。おすすめの代行会社は以下のとおりです。
Buyee(バイイー) | ・日本のネットショップやオークションサイトで購入した商品を、海外に発送する代行サービス ・国際配送や関税の手続きをすべて代行してくれる |
Tenso.com(転送.com) | ・日本の商品を海外に発送する代行サービスを提供 ・国際配送の手続きを一括で代行 |
代行会社は配送手続きや国際送料の計算、通関手続きなどを行ってくれるので、大きな負担の軽減になるでしょう。
3.自社サイト
自社サイトを作成し、そこで商品を販売する方法もあります。自由度の高いデザインで仕上げられるため、自分のカラーを出したい人や、サイト作りに携わったことがある人などには向いているでしょう。
ただし、初心者が何も勉強せずに始めるには以下のような高いハードルがあります。
- サイトを作る技術と時間が必要だから
- サイト作りを業者に依頼すれば費用がかかるから
- サイトが常表示されるのに時間がかかるから
少しでも負担を減らしたい人は、以下のような自分のストア運営ができるサイトを使うのもおすすめです。
オリジナリティを打ち出せるため、自分の商品をブランディング化したい場合にうってつけの販売手法と言えます。
4.現地スタッフとのパートナー契約
仕入れ元の現地在住者との伝手がある場合は、輸出者と現地パートナーが協力して業務を行うパートナー契約も選択肢のひとつです。
現地スタッフとのパートナー契約方法という言葉自体、聞き馴染みがない人も多いでしょう。たとえば、輸出者が日本から製品を提供し、現地パートナーが現地のオンラインショップや小売店舗を通じて販売するなど、と言います。
双方がそれぞれの強みを活かして協力することで、輸出ビジネス全体の効率や成功率が向上していく仕組みです。海外向け販売をしていくうちに信頼できる海外パートナーから、卸売り契約を持ちかけられて始めるパターンが多いでしょう。
パートナーを見つけるのであれば、以下の外注サービスプラットフォームを利用するのもおすすめです。
Upwork(アップワーク) | ・フリーランサーと企業が業務提携を結べるサイト |
Fiverr(ファイバー) | ・サービスを5ドルから売買できるサイト |
ただし、現地スタッフとのパートナー契約には、意思疎通の難しさなどのデメリットがあることは心得ておきましょう。
5.SNS
SNSを使って、商品をPRする方法もおすすめです。InstagramやFacebookなどのSNSでストアアカウントを作成し、商品情報を発信して海外へ自分の商品を直接アピールする方法です。
フォロワーを増やす必要があり、フォロワー数、レビュー、口コミなどが少ない場合、商品を購入してもらえない可能性があり、人気が左右するのが難しいところです。
ECモールと違って手数料がかからないですが、買い物を目的としていないターゲット向けにも発信をする必要があるので販売戦略が必要になってくるでしょう。
- その国の言葉で発信する
- 商品情報をタグ付けできるシステムを利用する
- フォロアーを増やす
- インスタのライブ機能を使って販売する
また、育てたSNSアカウントを活用して、Shopifyなどで開設したネットショップと連携するのも有効です。SNSよりも丁寧に商品情報を掲載できるため、ユーザーへの訴求力を高められるでしょう。
日本のものを海外に個人輸出するメリット4選
「国内せどりという方法があるのに、なぜわざわざ海外輸出を?」と、疑問に思われる人もいるでしょう。海外輸出には、国内せどりにはないメリットが数多くあるため、取り組んでみる価値は十分にあります。
日本の製品を海外へ個人輸出するメリットは、以下の4つです。
- 少ない初期投資で始められる
- 輸出免税・補助金・助成金が受けられる
- 市場規模が大きい
- ライバルとの差別化を図れる
ひとつずつ見ていきましょう。
1.少ない初期投資で始められる
個人の海外向け輸出はネット環境のみでビジネスを展開でき、初期投資がほとんどかかりません。パソコンとネット環境があれば比較的簡単に始められるので、初心者でも簡単に始められます。
初期投資は少なく済むのに対し、海外向けの輸出は市場が大きいため、場合によってはハイリターンの可能性も大いに見込めるでしょう。
2.輸出免税・補助金・助成金が受けられる
海外へ商品を輸出すると、輸出免税やさまざまな補助金・助成金などを受け取れます。たとえば、消費税課税事業者であれば海外取引をするための商品を購入した際にかかる消費税が還付されます。
ただし、還付金の受け取れるのは基準期間の課税売上高が1,000万円以上の対象者に限られる点に、注意が必要です。
JETRO(日本貿易振興機構) | ・無料相談や情報提供、展示会への参加支援・法務や税務に関する相談を提供 |
中小企業庁 | ・小規模事業者持続化補助金 ・海外展開促進補助金 |
地方自治体 | ・各都道府県や市町村によって異なる |
文化庁日本映画製作者協会(VIPO) | ・芸術家やクリエイターが海外で活動を展開するための助成金 |
金融機関・民間団体 | ・低金利融資制度などの利用 |
補助金・助成金については銀行などからの融資とは異なり、原則返済不要で利息などもありません。個人輸出をする際は、自分に当てはまっていないかを確認し、受けられる恩恵を無駄にはしないようにしましょう。
3.市場規模が大きい
海外市場は日本国内よりもはるかに規模が大きいため、チャンスを掴みやすいことも大きなメリットです。実際に日本の製品というだけで品質や性能が安定しており、人気が高い傾向があります。
日本製品は海外で需要があるジャンルも多いため、思いもよらない売れ方をする場合があります。また、日本国内では需要がそこまでないものでも、海外ではたくさん売れる場合があるため予想がつきません。
4.ライバルとの差別化を図れる
日本製品の海外輸出をする人はまだ少なく、ライバルは多くありません。始めるだけですでにライバルと差別化ができるでしょう。
国内販売では国内のみで日本商品の販売を行う事業者が多く、少ない消費者を取り合っている状態です。ジャンルによっては差別化も難しいため、成果が出るまでは消耗戦になることも十分に考えられます。
日本のものを海外販売する際の注意点5選
日本のものを海外向けに転売する際は、以下5つのことに気をつけましょう。
- 為替変動により利益が増減する
- バイヤー側の言語でやり取りする必要がある
- 国ごとに規制品がある
- 関税がかかる場合がある
それぞれ解説していきます。
1.為替変動により利益が増減する
海外向けのせどりにおいて、為替相場の動きはそのまま売れやすさや利益に直結します。当然、円高になれば輸出には不利に働き、円安になれば有利になります。
海外向けの輸出をするなら、為替の変動にともなう利益の増減は避けて通れません。その都度対策が必要です。
まずは為替相場の動きに目を光らせ、今後の動向を予測することが重要です。円安に動くようであれば、積極的に出品することをおすすめします。反対に、円高に働くと利益の減少につながるため、時には出品を控えることも戦略のひとつとなるでしょう。
2.バイヤー側の言語でやり取りする必要がある
商品ページの作成や消費者からの質問・クレーム対応・商品の説明などはすべて、バイヤー側の言語で行いましょう。現地の人がECサイトを開いた時に、その国の言語で商品説明などが表示されていないと、サイトからの離脱率が高まるためです。
「バイヤー側の言語で説明する」と言っても、ネイティブレベルである必要なく、多少不自然でも通じれば問題ありません。Google翻訳などを利用し、対応しましょう。
3.国ごとに規制品がある
日本からの輸出が禁止されている物品、または輸出先の国が輸入を禁止している商品を必ず確認しましょう。
【参考】
関税|輸出してはならない貨物
たとえば、新品ブランド品は日本が輸出を規制しているアイテムの代表です。
新品の高級ブランドのバッグや時計などのハイブランド商品は、通常の海外販売において正規代理店が取り扱うため、個人輸出で新品を扱うのは避けなければなりません。
他にも、国によって規制があるアイテムの例は以下のとおりです。
アメリカ | 医薬品・サプリメント |
ヨーロッパ | 動物製品・革製品 |
中国 | 映像コンテンツ・出版物 |
国ごとの輸出入規制品の例
また、日本では合法であっても相手国では違法となってしまうケースもあるので、入念に確認しておきましょう。
4.関税がかかる場合がある
基本的に関税は輸入国側がかかり、輸出国側はかからないルールになっています。正確には、関税額は商品や金額によって異なり、一定の金額までは免税となるケースがほとんどです。
輸出時には輸出先の国で関税がかかり、購入者が支払わないといけない場合があります。事前に告知しておかないと購入者とトラブルになる可能性があるため、忘れずに済ませましょう。
日本のものを海外に個人輸出にする際のおすすめの商品3選
海外では日本製品が非常に人気があります。とくにおすすめの商品ジャンルを3つ紹介します。
- アニメ・ゲーム関連
- カメラ・時計
- ブランド品
それぞれ、見ていきましょう。
1.アニメ・ゲーム関連
日本のアニメやゲームの関連商品は、海外で根強い人気があります。フィギュアやトレーディングカードなどを中心に、高値で取引されています。
実際に、トレーディングカードではレアなものや限定版、特別なイラストやサインが入ったものなどが高値で取引されているほどです。
また、日本のゲームもマニアから需要が高いアイテムです。新品ゲーム機はもちろん、レトロなゲーム機器やマニアックなものも人気があります。
2.カメラ・時計
カメラや時計は日本の技術が誇る精密機器です。他国には真似できない品質と耐久性があり、海外で高く評価されています。
カメラに関しては、海外の多くのプロのカメラマンが日本製のカメラをリピートして使うほど愛されています。また、日本製のカメラは海外では入手しづらいことから、NikonやCannonなどのブランドは高値で取引されています。
個人輸出業者にとって、時計は安定した需要が見込める魅力的な商品ジャンルと言えるでしょう。
3.ブランド品
日本人が出品している中古のブランド品は、人気の高いカテゴリーのひとつです。売れやすい理由としては、梱包や扱いが丁寧で、新品と間違えるほど状態がきれいなものが多いことに加え、偽物が少ないことが挙げられます。
実際にブランド品販売における大きな問題は、数多の偽物が出回っていることです。バイヤーから見て「偽物を引く確率が少ない」というのは、購入する理由になりえます。
利益率も高いため、挑戦してみる価値は十分にあるでしょう。ただし、こちらが仕入れる際も偽物を誤って出品することがないように、入念に真贋調査は実施することは忘れないでください。
日本のものを海外に個人輸出して利益を出そう
個人輸出は想像しているよりも簡単で、メリットがたくさんあります。
「海外に物を売る」と言うとハードルを感じる人もいますが越境ECを利用すれば、海外販売の詳しい知識がなくてもすぐに取引を始められるので、初心者にはとくに向いているせどりでしょう。
円安が続いている今は、個人輸出を始めるチャンスです。ぜひ、始めてみてください。
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